身体に過度な脂肪を蓄えてしまう肥満体質は、免疫力を低下させてしまいます。その結果、ウイルスなどの感染症にかかりやすくなったり、最終的には免疫機能異常による自己免疫疾患にも発展してしまうという医学的な報告がいくつも存在します。この肥満は代謝異常に伴って発生する症状ですので、肥満の根本的な改善には生活習慣の改善及び崩れてしまった代謝状態の改善が必要です。その結果、免疫状態も改善され健やかな生活を送ることができます。
目次
1.太ると免疫力が低下する
肥満になると免疫力が低下するという医学的結果が提示されています。肥満になると免疫のシステムが崩れやすく、最終的には自己免疫疾患になる方もおられます。
そもそも必要以上に太ってしまう現象自体が人体における代謝異常という認識が必要です。
人の身体には恒常性の維持といって身体の状態を一定に保ち健康を保つという機能が備わっています。
しかし、生活習慣や食生活の蓄積によって徐々に恒常性が崩れた結果、代謝の働きに異常をきたしてしまいます。
そうなると体重を一定に保つ働きが損なわれ食べれば食べた分だけ体重が増えて行ってしまいます。
太るだけならば良いのですが代謝のバランスが崩れると免疫にも影響を及ぼします。
肥満と自己免疫疾患
免疫と言う反応自体が人体の複雑な代謝反応によって成し遂げられている防御機能となります。
しかし、肥満すなわち代謝状態の異常によって正しく働くべき免疫機能の働きにも支障が、起こり免疫力が低下してしまいます。
さらに肥満の状態や期間が長引く事で、代謝異常から免疫異常にも発展してしまい自己免疫疾患などの病に発展することもあります。
2.肥満体質は炎症体質
太っていることは、すなわち慢性的な炎症状態が起こっていることを示します。慢性的な炎症に免疫力が割かれるため、常に免疫力が弱い状態に陥ります。
肥満を生みだす食生活
どうして太りやすくなってしまったのでしょうか?それは今まで続けて来た食生活に問題があるからです。
現在の生活環境に対する日々の食生活の蓄積や異文化の介入が元の正常な身体の仕組みを徐々に崩すことに繋がっています。
その結果、身体の症状として表に現れているものが肥満です。つまり、肥満とは今の生活環境に適さない食生活を継続した結果、生み出される代謝異常なのです。
糖質の過剰摂取が炎症を生む
肥満を生みだす食生活の多くが「食の欧米化」と「糖質の過剰摂取」です。
食の欧米化とは、過剰な動物性脂肪の摂取を意味しており、この動物性脂肪が代謝を徐々に崩します。そして糖質の過剰摂取が多大な脂肪の蓄積を招きます。
さらに糖質を多量に摂取することで、血糖値が大きく上がり、血管内で炎症を起こします。
太りやすい方は脂肪の素である糖質を多く摂取していますので、常に慢性的な炎症状態にあると考えられます。
慢性的な炎症の治癒に免疫力を割かねばならないので常にリソースが奪われる状態になってしまうのです。
3.炎症の鎮静化が免疫力を改善
肥満を患うほとんどの方が慢性的な炎症体質となります。炎症を抑えることが免疫力のロスを無くしくれますので炎症の元となる食生活の改善が最初に行うべき改善策です。
炎症の鎮静化
肥満患者の多くが、肥満を生みだす食生活によって慢性的な炎症状態を有しています。
この慢性的な炎症状態によって免疫力は耐えず炎症の修復に労力を割かねばなりません。他の重要な局面で全力を出し切れない状態となってしまうのです。
しかし、慢性的な炎症状態を少しでも改善できれば免疫力の余力が増えることに繋がるので身体の状態も良くなります。
炎症を抑える食養生
炎症状態を緩和する為に、まず必要な事は、炎症の原因となる食生活の改善です。炎症の元を断つことで繰り返される炎症を緩和します。
具体的に体内で炎症の元になる食事が「糖質の過剰摂取」です。糖質を過剰に食べると血糖値が高くなり、血液中に糖が滞留する状態が形成されます。
この糖が血管に付着し炎症を引き起こしますので、糖の過剰摂取を控えると炎症が緩和されます。
4.炎症体質の改善にはダイエット
慢性的な炎症状態の改善には脂肪を減らす減量が必要不可欠です。そして代謝の状態を整えてくれる漢方薬を併用した漢方ダイエットが効果的です。
炎症体質改善に効果的な減量
日々の食生活によって恒常性機能が低下した結果が肥満を呼び炎症体質を作り上げます。
つまり慢性的な炎症の改善には食養生だけでは無く、太りやすい体質の改善も必要不可欠なのです。
肥満体質の改善においてやるべきことは痩せる事です。
すなわちダイエットを行うことですが、ただ痩せるだけでは無く、崩れてしまった代謝のバランスを整える減量方法が好ましいです。
それが漢方薬を用いて代謝状態を適正化する漢方ダイエットです。
脂肪細胞を縮める事が大切
漢方によって代謝状態を適正化することで、代謝の滞りを改善し以前の正常な体質を取り戻します。
その状態で減量を続けることで膨張していた脂肪細胞を縮めていき、徐々に体重を適正値に戻していきます。
脂肪細胞がコンパクトになる事で炎症の元となる糖質を多少摂取したとしても、しっかりとインスリンが分泌されます。
その結果、血糖値の効果が速やかに起こり血管内での炎症が起き難い状態になります。